栗田ゼミとは

専門は開発経済学

私たち栗田ゼミは、開発経済学を専門分野として日々研究に取り組んでいます。開発経済学とは、一言でいえば、途上国に住む人々の自由・可能性を広げるためにどのようなことをすべきなのかを考える学問です。自由や可能性という言葉からもわかるように、開発経済学が対象とする現象は多様であるため、栗田ゼミでは、教室で学ぶ座学だけではなく、実践や体験をベースとした学びの場を提供しています。

座学を中心とする教室内授業では、専門とする開発経済学の学習だけではなく、あらゆる分野の本を読み進め、そこから知識や物事の考え方を学びます。卒業までにゼミの課題だけで50冊以上の本を読み込むことになります。最初は本を読むことが苦手だった学生は多数いましたが、不思議なことにしばらく経つと自分の興味ある分野の本を購入するようになる学生がほとんどです。また、途上国のデータを用いて様々な分析を行うことが出来るようになるために、STATAと呼ばれる統計ソフトを用いて、データ分析学習を徹底的に行います。さらには学生論文懸賞大会などに参加して表現力を磨くなど、様々な学びから成長することが出来ます。

海外フィールドワーク

実践的な学びの場を提供するという意味では、3年生の夏休みに行う海外でのフィールドワークは全国どこを探しても出来ない栗田ゼミだけのスペシャルプログラムです。このフィールドワークは、アジア・アフリカの農村地域で行う研究調査とタイやインドネシアの海外企業で行うインターンシップの2本立てです。まず、研究調査ですが、1期生はベトナム、2期生はカンボジア、3期生はケニア、4・5期生はマダガスカル、6期生はセネガルを訪れました。2019年度の7期生は再びマダガスカルを訪れる予定です。

そしてアジアやアフリカでの農村調査を終えたその足で、海外インターンシップに突入します(日本へは戻りません)。インターンシップでは原則英語での業務を行うため、語学力や精神力もずいぶんと鍛えられます。トータルで2ヶ月以上もかかるプログラムのため、よいことばかりではなく、様々なトラブルやインターンシップなどでの挫折を経験しますが、懸命にそれらを乗り越えて、日本へ帰国するときの想いはうまく言葉で表現できないほどです。

帰国後は、訪れた国で収集したデータを用いた論文執筆を行います。執筆した論文は、論文大会での受賞を目指します。過去これまでにも、多くの賞を受賞してきました。

国内での活動も充実

そのほかにも様々な実践活動を行っています。大別すると活動の焦点が海外にある”Touch The World”  活動と、国内の地域発展に焦点をあてた、”Smilocal” 活動の2つに分かれます。

Touch The Worldでは、BFC(Book for Children:途上国の子どもたちに絵本や学習教材を届ける活動)、CHJ(Creating Happiness Journey:アジア地域の持続的な観光開発のための観光戦略開発)、JASNIDS(主に関西地域で活動している学生国際協力団体のネットワーク化)の3つの分野で活動しています。BFC活動については新聞紙面などで紹介もされたこともあります。

Smilocalは、伝統芸能班(京漆器の発展と普及のために)、過疎地域の復興班(御所市の地域開発)、農業班(丹波篠山の黒豆の海外ブランド化)、防災班(災害時の支援物資ネットワークの構築と課題)、障がい者介護班(障害者支援の負担軽減を目指す取り組み)、こども支援班(小中学生と海外との関わりを作るプロジェクト)、ホームレス班(変容するホームレスと私たちの意識改革)、外国人班(在日外国人への生活サポート)など多数の分野で活動を行っています。Smilocalの取り組みの柱は単なる研究活動ではなく、他団体や企業とコラボレーションして実践的なプロジェクトとして進めていくことを指針として活動しています。

栗田ゼミで学ぶ

ゼミの活動は大変ですが、とてもやりがいに満ちています。そして仲間たちとあらゆる課題を乗り越える毎日が私達を日々成長させてくれることを実感できます。とはいえゼミの雰囲気はとても明るくアットホームでヨコのつながりはもちろん、OB・OGも含めてタテのつながりもとても強く、飲み会やスポーツ大会も頻繁に行われています。